「売上はそこそこあるのに、なぜかお金が残らない」
「毎日忙しいのに、月末になると利益がほとんどない」
「飲食店って、こんなに儲からないものなの?」
このように感じている飲食店経営者は少なくありません。
飲食店は、売上があっても必ずしも利益が残るとは限りません。
むしろ、
忙しい店ほど利益が残っていない
ということもあります。
私はこれまで、町中華・和食・ラーメン店・ホテル・宴会など、さまざまな飲食の現場に関わってきました。
その経験から感じるのは、儲からない店にはいくつか共通点があるということです。
この記事では、飲食店の売上はあるのに利益が残らない理由7選を、現場経験をもとに分かりやすく解説します。
飲食店は売上より「利益」が重要
飲食店経営では、つい売上ばかり気にしてしまいます。
例えば、
月商300万円
と聞くと、
「かなり儲かっている店」
に見えるかもしれません。
しかし実際には、
- 食材費
- 人件費
- 家賃
- 水道光熱費
- 消耗品
- 決済手数料
- 広告費
- 修繕費
- リース料
など、多くの経費が掛かります。
売上300万円あっても、経費が295万円なら利益は5万円しかありません。
反対に、売上250万円でも経費を220万円に抑えられれば、30万円残ります。
飲食店では、
「売上が高い=儲かっている」ではない
ということを理解しておく必要があります。

飲食店の売上はあるのに儲からない理由7選
7位 原価率を把握していない
最初に確認したいのが食材原価です。
飲食店では、
「だいたいこれくらい」
という感覚だけで仕入れや価格設定をしていると、利益が残りにくくなります。
例えば、以前は1個100円だった食材が120円になっていても、販売価格をそのままにしていれば利益は減ります。
特に最近は、
- 肉
- 魚
- 野菜
- 米
- 油
- 調味料
など、仕入れ価格が変動しやすくなっています。
メニューごとの原価を確認する
すべての商品を毎日細かく計算する必要はありません。
まずは、
- 売れ筋メニュー
- 高価格メニュー
- 原価が高そうなメニュー
から確認しましょう。
「よく売れるから儲かる」
とは限りません。
売れれば売れるほど利益が薄くなるメニューもあります。
6位 人件費が売上に対して高すぎる
飲食店で大きな経費になるのが人件費です。
特に注意したいのが、
暇な時間帯にも同じ人数を配置している店
です。
例えば、
ランチピークは4人必要でも、14時以降は2人で十分かもしれません。
それでも昔からのシフトをそのまま続けていると、人件費が利益を圧迫します。
人を減らすのではなく配置を見直す
重要なのは、
「スタッフを減らせばいい」
ということではありません。
時間帯別の売上を確認し、
必要な時間に必要な人数を配置する
ことです。
人手不足の店では、少ない人数でも回せる仕組みづくりも重要になります。

5位 売れないメニューが多すぎる
メニューが多い店は、一見するとお客様に喜ばれそうです。
しかし経営面では注意が必要です。
メニュー数が増えると、
- 食材の種類が増える
- 仕込みが増える
- 在庫管理が複雑になる
- 廃棄が増える
- 新人教育が大変になる
という問題が起こります。
特に、
月に数回しか注文されないメニュー
を残している場合は要注意です。
そのメニューのためだけに食材を仕入れているなら、在庫ロスの原因になる可能性があります。
売れ筋メニューに集中する
メニューを減らすことは悪いことではありません。
むしろ、
「この店に来たらこれを食べたい」
という看板商品が明確な店の方が強い場合があります。
売上データを見ながら、
- 売れている商品
- 利益が取れている商品
- ほとんど売れない商品
を分けてみましょう。
4位 営業時間が長すぎる
営業時間を長くすれば売上が増える。
そう考えがちですが、必ずしもそうではありません。
例えば、
14時〜17時の売上がほとんどないのに通し営業をしている場合、
その時間も、
- 人件費
- 電気代
- 空調費
- ガス代
が掛かります。
数千円の売上を作るために、それ以上の経費を使っていることもあります。
売上ではなく時間帯別利益を見る
時間帯別の売上を確認して、
営業する意味がある時間帯なのか
を考えてみてください。
場合によっては、
ランチ営業
↓
中休み
↓
ディナー営業
に変えた方が、利益が残ることがあります。
3位 客単価が低すぎる
来店客数は多いのに儲からない店では、客単価が低いケースがあります。
例えば、
1日100人来店して客単価800円なら売上は8万円です。
同じ100人でも客単価1,000円なら10万円になります。
その差は1日2万円。
月25日営業なら50万円です。
値上げ以外でも客単価は上げられる
客単価を上げる方法は、単純な値上げだけではありません。
例えば、
- セットメニュー
- トッピング
- ドリンク
- デザート
- 大盛り
- おすすめ商品
などがあります。
お客様に無理に勧める必要はありません。
「追加すると満足度が上がる商品」
を分かりやすく見せるだけでも変わります。
2位 食材ロス・廃棄が多い
売上があっても、廃棄が多い店は利益が残りません。
例えば毎日3,000円分の食材を廃棄すると、
3,000円 × 30日 = 9万円
です。
年間なら100万円を超えます。
特に、
- 仕込み過ぎ
- 発注過多
- メニューが多すぎる
- 在庫管理が曖昧
な店舗は注意が必要です。
廃棄した金額を記録する
廃棄は、
「もったいなかった」
で終わらせず、金額として記録することをおすすめします。
数字にすると、
「この商品は作りすぎている」
「この食材は発注量が多い」
といった問題が見えやすくなります。
1位 数字を見ずに感覚で経営している
飲食店で利益が残らない最大の原因の一つが、
数字を把握していないこと
です。
例えば、
「今日は忙しかったから儲かった」
と思っていても、
- 値引きが多かった
- 人員を入れすぎた
- 原価の高い商品ばかり売れた
- 廃棄が多かった
のであれば、実際には利益がほとんど残っていないかもしれません。
最低限見るべき数字
飲食店経営では、最低でも、
- 日別売上
- 時間帯別売上
- 商品別売上
- 客単価
- 原価
- 人件費
は確認したいところです。
これらを毎回手作業で計算するのは大変です。
そこで役立つのがPOSレジです。
POSレジを使えば、売上や商品別データを確認しやすくなり、
感覚経営から数字を使った経営
へ変えていくことができます。
POSレジで利益改善のヒントが見つかることもある
POSレジは会計をするだけの機械ではありません。
例えば、
- 何が一番売れているか
- 何時に売上が多いか
- 売れない商品は何か
- 客単価はいくらか
といった情報を確認できます。
このデータを使えば、
「売れない商品を減らす」
「暇な時間の人員を見直す」
「人気商品の販売を強化する」
といった改善につなげやすくなります。
POS+(ポスタス)も候補
飲食店でPOSレジを見直したい場合は、POS+(ポスタス)も候補の一つです。
売上管理など店舗運営に必要な情報を確認しやすく、人手不足対策や業務効率化を考えている店舗にも向いています。
いきなり導入を決める必要はありません。
まずは資料請求などで、
- 機能
- 費用
- 自分の店に必要か
を確認してから判断するとよいでしょう。
「儲からない店」は忙しさを利益と勘違いしやすい
飲食店では、
「今日も満席だった」
「ずっと注文が入っていた」
というと、儲かっている気になります。
しかし、
忙しいことと利益が出ていることは別です。
売上が増えても、
- 食材費
- 人件費
- 光熱費
- 廃棄
も同時に増えていれば、利益は残りません。
大切なのは、
売上ではなく最終的にいくら残ったか
です。
利益を増やすなら「1万円の売上」より「1万円の経費削減」が効くこともある
例えば利益率10%の店で、利益を1万円増やそうとすると、
単純計算では10万円の売上が必要です。
一方、
不要な経費を1万円削減できれば、その1万円はそのまま利益改善につながります。
もちろん、必要な経費まで削るのは逆効果です。
しかし、
- 廃棄
- 不要な営業時間
- 売れないメニュー
- 過剰な仕入れ
- 無駄な人員配置
などは見直す価値があります。

飲食店経営で削ってはいけないもの
利益を増やしたいからといって、何でも削ればよいわけではありません。
特に、
- 食材の品質
- 清掃
- 衛生管理
- 必要なスタッフ
- 設備メンテナンス
まで削ってしまうと、店の信用を失う可能性があります。
経費削減とは、
安くすることではなく、無駄をなくすこと
です。
ここを間違えないようにしましょう。
まとめ|売上があるのに儲からない店は「数字」を見直そう
今回は、飲食店の売上はあるのに儲からない理由7選を紹介しました。
まとめると、
7位 原価率を把握していない
6位 人件費が売上に対して高すぎる
5位 売れないメニューが多すぎる
4位 営業時間が長すぎる
3位 客単価が低すぎる
2位 食材ロス・廃棄が多い
1位 数字を見ずに感覚で経営している
です。
飲食店は、売上が多ければ必ず儲かるわけではありません。
むしろ大切なのは、
売上から経費を引いたあと、いくら利益が残るか
です。
「毎日忙しいのにお金が残らない」
という店ほど、一度数字を細かく確認してみてください。
原価、人件費、営業時間、メニュー、客単価、廃棄。
どこか一つ改善するだけでも、利益が変わる可能性があります。
そして、
感覚だけで経営せず、数字を見ながら改善を続けること。
これが、長く続く飲食店を作るために大切なポイントです。

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